がんについて⑧治療編
おはようございます
ソラです
前回はがんの集学的治療について触れていきました。
今日は造血幹細胞移植について触れていこうと思います!
目次
①手術(外科治療)
②薬物療法
③放射線治療
④集学的治療
⑤造血幹細胞移植
⑥免疫療法
⑤造血幹細胞移植
⑴造血幹細胞とは
血液は「血球(けっきゅう)」と「血漿(けっしょう)」という細胞成分から成り立っています。
血球には赤血球・白血球・血小板の3種類の細胞があり、骨の中心部にある「骨髄」という組織でつくられています。造血幹細胞は骨髄の中で血球をつくり出すもとになっている細胞です。血漿は、血液から血球を除いた液体成分です。
造血幹細胞は骨髄の中で盛んに細胞分裂を行い、赤血球・白血球・血小板に成長します。造血幹細胞がさまざまな細胞に成長する過程を「分化」と呼びます。一方で造血幹細胞には、細胞分裂によって自らと同じ細胞をふやす能力もあり、これを「自己複製」と呼びます。このように造血幹細胞は、さまざまな細胞に「分化」できる性質と、「自己複製」によって増殖し数を維持できる性質とを兼ね備えています。
⑵造血幹細胞移植とは
造血幹細胞移植は、通常の化学療法や免疫抑制療法だけでは治すことが難しい血液がんや免疫不全症などに対して、完治させることを目的として行う治療です。
通常の治療法に比べて、非常に強い副作用や合併症を生じることもあります。そのため、造血幹細胞移植を行うかを決定する際には、患者さんごとに、慎重な検討がされます。
造血幹細胞移植では、大量の化学療法や全身への放射線治療などからなる移植前処置(いしょくぜんしょち)のあとに、自分またはドナーから事前に採取した造血幹細胞を点滴で投与します。血液やリンパのがんなど化学療法や放射線治療が効きやすいがんが治療の対象になります。
⑶造血幹細胞移植の種類
1)移植前処置の種類による分類
Ⅰ骨髄破壊的移植(フル移植)
大量化学療法や全身への放射線治療などからなる強力な移植前処置のあとに、造血幹細胞を投与する治療です。
強力な移植前処置を行うため、副作用や合併症が起きやすく、実施には制限があります。
Ⅱ骨髄非破壊的移植(ミニ移植)
骨髄非破壊的移植(ミニ移植)では、フル移植よりも強度が弱い移植前処置を行ったあと、造血幹細胞を投与します。
ドナーのリンパ球が患者さんの腫瘍細胞を攻撃する移植片対白血病効果(GVL効果)が得られると考えられますが、フル移植に比べて、抗腫瘍効果や免疫抑制効果が弱いため、再発や、ドナー由来の移植片への拒絶が増加する可能性があります。
2)ドナーとの関係性による分類
Ⅰ自家造血幹細胞移植(自家移植)
患者自身の造血幹細胞をあらかじめ採取・保存しておき、大量化学療法による移植前処置後に投与する方法です。免疫反応に関連した合併症である移植片対宿主病(いしょくへんたいしゅくしゅびょう:GVHD)のリスクがないのが利点ですが、移植片対白血病効果(GVL効果)は期待できません。
Ⅱ同種造血幹細胞移植(同種移植)
「同種」とは「同じ種類の生物」という意味で、ドナーから提供された造血幹細胞を移植する方法です。大量の化学療法や全身への放射線治療からなる移植前処置のあとに、ドナーから採取した造血幹細胞を移植します。幹細胞ドナーは、患者さんとの間で白血球の型であるHLAの一致度が高い方が条件がよいとされます。
今回は造血幹細胞移植についてでした。
<今日は何の日>
国際協力の日:外務省と国際協力事業団(JICA)が1987(昭和62)年に制定。
1954(昭和29)年のこの日、日本が、初めて援助国としての国際協力として、途上国への技術協力のための国際組織「コロンボ・プラン」に加盟した。
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